私が不入流神戸の門を叩いたのは、2009年(平成21年)だったと思います。武井師聖の一年後輩で、2期生になります。
私は家業であるクリーニングを先代である父親から習い、父親が他界後は特に修行の場も無く、しかし大阪府クリーニング生活衛生同業組合に所属しておりましたので、組合主催の勉強会には積極的に参加しておりました。そんな中、大阪繊維商品めんてなんす研究会の斉藤会長の講演会があり、大阪繊維商品めんてなんす研究会の存在を知り、ご縁で2005年大阪繊維商品めんてなんす研究会(現在、一般社団法人関西繊維商品めんてなんす研究会)に入会することになりました。
不入流神戸の大津先生との出会いは、私が大阪繊維商品めんてなんす研究会に入会した時にすでに所属されておられました。毎月一回、私はクリーニングとは何か?クリーニング業とは何か?お客様の大切なお洋服をクリーニングさせて頂きとは何か?・・目から鱗とはこのことかと実感しました。机上の勉強は分かってきました。この勉強を実際に、実践したいと考える中、大阪繊維商品めんてなんす研究会の工場見学として、当時豊中で不入流神戸の教室をされておりました大津先生の所に行くことになりました。
染み抜きのデモンストレーションをされる大津先生の手際の良さ、速さ、綺麗になって行く感動を今でも忘れません。そして決定的だったのは、ある商品(脱色事故品)をこれは治らないと参加者全員が諦めていた商品を大津先生が綺麗に修正されました。もう心は鷲掴みです。
不入流は大津先生が技量を認めて、2年以上修行すると師範試験を受ける資格が出来ます。2期生である私は1年間大津先生の元修行させて頂く中、大津先生の性格や人柄に惹かれていき、1期生である先輩4人が師範試験を受けることになりました。1期生4人は合格し師範の看板を手にし、武井師聖は一番弟子となられました。その時に私は師範?看板?・・・大津先生の弟子!!!この言葉が私を変えたような気がします。
しかし、世の中はそんなに甘くはありませんでした。翌年、なんと豊中教室が閉鎖になり不入流神戸教室は休校になってしまいました。その時の新年会(不入流全体の新年)が大阪であり、不入流神戸の武井師聖が司会をするという場に、弟子でも無い私を大津先生が呼んで頂きました。全国から来られた不入流の各教室のお弟子さん達と名刺交換させて頂く中「私はまだ弟子の許しを頂いておりません。教室再開後は必ず弟子にして頂けるよう、努力いたします」と言ってました。翌年、神戸で教室が再開されることになり、修行を重ねました。
平成24年12月2日日曜日、不入流 東京伝習館において、師範試験を受けさせて頂き、ギリギリでは?ありましたが、見事合格し、大津先生の4番弟子にして頂きました。
高橋祖主から直系の218番目
当時の阿部当主より免状を頂きました。
同期8名
私はまだまだひとに教えるほどの技量はないかもしれませんが、お客様の大切なお洋服をお預かりして、綺麗にするという初心を常に心がけながら日々精進して、「一期一会」の気持ちでいっぱいです。
***ご注意***
文中の写真は全て私自身です。写真に関するご質問、お問い合わせはお断りしております。そこんところはよろしくお願い致します(笑)
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